Richard Imaoka's Blog

2017年より職業Scalaプログラマになった、リチャード・伊真岡のブログです。

OSS Gateに参加してきた

OSS Gateというイベントに参加してきましたのでレポートです。

oss-gate.github.io

OSS活動のためのワークショップ運営ノウハウについて勉強になる点が多かったです。2年以上続いているイベントだけに、初心者がつまづくポイントの把握と現場での対応、資料の充実度が素晴らしいなと思いました。

私以外の人のレポートも、過去回のレポートもワークショップレポートから読めますよ。

ビギナーが主役、OSS活動の「最初の一歩」に特化

下記の資料を見ていただくと、OSS Gate「ワークショップでやりたいこと」は「未参加・興味あり」から「(やったことあるけど)自信ない」への変化です。つまりワークショップの中だけで「自信がある」状態にすることは目指してないわけです。そして、「自信がある」状態にするためにはOSS Gate関連の別のイベントがあって、そこでOSS活動のレベルアップを支援する仕組みになってます。

Richardの感想

このターゲットをしっかり絞っている点は興味深く、それによってマニュアルの充実や知見の蓄積を促進できているのかなと想像しました。ターゲットを絞っていることが、下で説明している「基本的な作業の流れ」のフォーマットが決まっていることにも通じてきます。

ビギナー役とサポーター役がペア

当日はビギナー役とサポーター役が一対一でペアになって取り組む形式でした。この「一対一ペア」形式は、サポーターの負担を減らすために最近始めた形式らしいです。

基本的な作業の流れ

OSS Gateの作業は、OSSの公式チュートリアルをなぞって改善点をOSSプロジェクトにフィードバックするという流れだったようです。

例えば、「チュートリアルのココが間違ってる」とか「チュートリアルのココがわかりにくいので、改善してほしい」という提案をイシューとしてあげる、もしくはPull Requestとして送るなど。

Richardの感想

無理に既存のイシューやバグに取り組んだりせず、公式チュートリアルに沿うことを推奨しているのは、ビギナーにとっては敷居の低い方法になるのでしょう。

そして運営側にとっても「公式チュートリアル沿う」という作業の進め方を推奨することで同じ進行方向に対する知見が溜まっていきます。たとえば、チュートリアルのどういう点に気をつけて読むと、OSSプロジェクトに提案すべき改善点を見つけやすいか、といった点など。

ただ「公式チュートリアルに沿う」という形がしっくりこない人もいるかと思います。そういう人はOSS Gateの「もくもく会」の方に参加すると良いでしょうね。

oss-gate.doorkeeper.jp

スタッフがビギナーのつまづくポイントを把握している

流石に二年開催しているイベントだけあって、細かいところでビギナーがつまづきそうなところ、あるいはサポーターも困りそうなことをスタッフが的確に指導できるだけの知見の蓄積を感じました。

例えば、スタッフの方から「サポーターの人は、ビギナーと一緒に悩んでください。サポーターが知っていることがあっても先回りして教えすぎないでください。ビギナーが混乱します。」という案内がありました。これ、サポーターで自分の知識に自信がある人はやってしまいがちですよね。かならずしも「正解を教えること」を再重視するわけでなく「ビギナーがOSS活動のGateをくぐる」ことがいちばん大事なので、ビギナーが納得行くように、自分で似たような問題に直面したときに自力で解決できるよう、自分がどうやって解決したのかを見つめ直す手助けをするのが良いサポートのようです。

その他にも、ビギナーからの積極的なアクションを引き出す方法、つまづきやすいポイントなどを2年という長いイベント開催の経験からしっかりと把握しているという印象でした。

作業メモ

ビギナー役参加者は、当日の作業録を事細かにGitHub Issuesに残します。

かなり細かく、ターミナル上で実行したコマンドの一つ一つとその出力結果を記録する感じです。そうすることで、違う人が作業メモだけをみても全く同じ手順を繰り返すことができる、というのを目指しています。

Richardの感想

やってみるとけっこう面倒くさい作業ログ笑。でもこれを過去回で一生懸命ビギナーにお願いし続けてきたからこそ、今のこれだけのサポート体制があるのだろうなと思いました。

すでに400件近い作業ログが溜まっているようなので、これらを分析したら面白いデータが抽出できるかもしれませんね。

情報発信について

OSS Gate公式サイトをみると、ドキュメント、動画スライドチャットと本当に情報が充実しています。歴史のあるイベントならではですね。

OSS Gateを自分で主催しタイ人向けに「OSS Gateを開催するには」という開催手順マニュアルまであります。

Richardの感想

OSS Gateの資料は本当に充実していると思います。しかし充実している分、それを外に向けて発信していくのはなかなか大変そうだなと思いました。

まあ、参加してくれるひとが、次第に理解を深めていってくれればいいし、現場で混乱が起きないように対応できるようスタッフさん達で知見の共有がされているようなので、情報発信に関して問題は特にないのかなとも思います。

ただ、チャットに案内する導線が弱い気はしました。OSS Gate公式サイトのトップページを見てもあまりチャットの参加を強く呼びかけてはいないようですし、実際チャットを活用するよりは現地でのサポーターxビギナー間の対話を重視しているような印象でした。

OSSハッカソンについて

OSS Gateのレポートはココまでです。ワークショップの運営について、非常に勉強になる体験でした。というのも私もOSSハッカソンというイベントの管理人をやっていまして、そこで活かせそうな知見をたくさん得ることができたからです。

osshackathon.connpass.com

運営方法の「ある程度の」パターン化も取り入れるべきかな、とおもいますし、資料作りは大いに学ぶところがありました。

こちらはOSS Gateのもくもく会の方により近いイベントのようですね。

こういう試みは色んな種類があって良いと思うので、どちらのイベントも仲良く、OSS活動を盛り上げていければと思っています。